書評

業績改善を願うのならば『マーケティング』の視点を持つ人材がもの凄く重要だ

マーケティングという言葉が意味するものは何だと思いますか?

商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・輸送・保管・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称。市場活動。販売戦略。 -google検索より-

検索すると上記のように出てくるけれども、デジタル時代の「マーケティング」を表すにはこの言葉ではちょっと足りない。「マーケティング」にはもっと別の解釈が必要である。そして組織にもマーケティング視点が重要だと1冊の本が改めて気付かせてくれました

「マーケティング」って何だろう?
「マーケター」ってどんな人だろう?

そんな問いを持つ人に読んで貰うのも良いですが、僕としては、

「マーケティング」や「マーケター」ってそもそもなぜ必要なのだろう?

そう思っている人にこの本を読んで貰いたいなと思いました。
そう思ったのは何故か?について本書の内容も少しだけ踏まえながら書きますね。

目次



<h2 id=”ネット時代の到来でマーケティングの難易度は変わった”>ネット時代の到来でマーケティングの難易度は変わった</h2>

「モノ不足の時代」から「モノがあふれる時代」へと変化するにつれ、「いかに自分たちの商品・サービスを世の中の人に知ってもらうか」が大切になってきた。これがマーケティングの原点だ。

昔は、商品を”知ってもらう”ことさえできれば、つまりテレビCMや新聞などのマス広告で告知をすればモノは飛ぶように売れたのだと思う。10数年前は「明日の折込を御覧ください!」なんてCMを放映すればコールセンターの電話が鳴り止まないくらいにモノは売れていましたからね。

しかし今は違います。ネット社会で情報が溢れ、わざわざ電話をかけずとも24時間商品は購入することができるようになりました。比較サイトの登場により商品の機能の違いも簡単に調べることが出来るようになり、またSNSの発達により価値観の多様化が急激に加速。人と同じものを選ぶよりも自分にあったものを選びたいと、人々の消費行動はあらゆる商品に分散をしていきました。

売るためにアプローチするだけでは売れない時代となり、マーケティングの難易度が劇的に上がったのです

「ソーシャル」「スマホ」「オムニチャネル」など複雑化した各事象を踏まえ、時代が変わったことを本書は伝えてくれます。

社内にいるとどうしても視野は狭くなる

3C分析、SWOT分析、STPでの戦略立案、4Pでの施策立案などがどういったものなのかという説明が本書には出てきます。このようなマーケティング用語を聞いたことがある人は多いと思います。しかし、みなさんこういった分析はどの程度活用していますか?

会社は実際はこんなマーケティングを細かく描かなくとも、少しくらい間違っていても、歪んでしまっても動いていくものです。この仕事は別の部署の領域だから関係ないだろうとか、部長が言っているから大丈夫だろうとか、人任せにしても進んでしまう。これは非常に恐ろしいです。発言力だけあって中身のない人が上に立つことでいっきに会社が傾いてしまうのですから。本書では特にこういった事例を触れているわけではありませんが、組織を横串でみることの大切さを教えてくれています。複雑化した社会では「タテ割り」の組織では勝つことはできない、と。時代が変化するのに、組織が変化しなかったらついていけないですからね。

本書では視野を狭くしないために具体的にどんな情報誌を読んだり、セミナーに参加したりしたら良いかも書いています。このすべての情報に目を通している人はあなたの会社にいるでしょうか?大手企業ならまだしも、中小企業ではきっといないでしょう。勿論すべて目を通す必要はないと思いますが、さっと見るだけでもマーケティングのトレンドがつかめるかと思います。視野を広げるためにこういった情報には積極的に目を通さなければな、と思いました。学ぼう。

転職市場は売り手市場

※ここは本書と全く関係ない事です。

「採用が難しい。」
そんな人事の声を聞いたりしませんか?

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2018年現在、転職サイトのリリースを見てみると実際に求人数が右肩上がりで伸びています。これは転職希望者にとっては喜ばしいことであると思いますが、企業の中から考えた場合は、優秀なマーケターが辞めてしまうリスクがあると捉えることができます。
doda.jp

もし人材が不足した場合に、優秀な人材を引き入れることのできる企業は良いですが、すべての組織がそうとは限らないですよね。今の組織に優秀なマーケターが少ない(またはいない)、マーケターを採用する余裕(計画)がないのならば、是非ともマーケティングを共に学ぶ仲間を見つけた方が良いです。組織内部のマーケティング能力を高めない限り、代理店に振り回されたり、事業の方向性が誤っていても誰も手がつけられないということになりかねません。

本書では、どこまでを事業会社が行い、どこからが広告代理店に任せるかも少し述べているので、広告に関わり始めている(関わりたい)人は参考になると思います。



本書を読み終えて

デジタル時代の基礎知識『マーケティング』 「顧客ファースト」の時代を生き抜く新しいルール(MarkeZine BOOKS)

デジタル時代の基礎知識『マーケティング』 「顧客ファースト」の時代を生き抜く新しいルール(MarkeZine BOOKS)

本書は、業績を爆発的に伸ばすための魔法のようなマーケティングノウハウが書いている訳ではありません。マーケティングとはどんなものか?これからの時代と組織にとってマーケティングはどんな位置づけなのか?を伝えてくれている本です。

「マーケティング」や「マーケター」ってそもそもなぜ必要なのだろう?

そんな問いをもし持っているのなら、きっとあなたは今のやり方がベストではないとぼんやり思っていて、業務を今よりもっと改善させたいという向上心、探究心が強いのでしょう。この本はそんなあなたのモヤモヤと対話をするのに良いと思います。

僕はこの本を読むことで、マーケティングの全体像をしっかり把握している人材が各部署にいることが必要だと言うことを感じ、『CMO -最高マーケティング責任者』という役割の重要性がますます増していくのではないかという問いを自分の中に持つことができました。

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須田直也 (@sudanaoya) | Twitter