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自動車のサブスクリプションサービスは普及するか?

トヨタが「KINTO」という自動車のサブスクリプションサービスに参入するという昨年2018年11月にリリースされた記事を見て思いました。

車のサブスクリプションって何だろう」と。

いや、だって短時間ならレンタカーがありますし、月額課金であればリースというサービスがある中でわざわざサブスクリプションと言うのですから。

・・・とまぁイチャモンをつけていると、NORELという先行サービスのプレスリリースの中に良いまとめがありました。


参考:https://norel.jp/

ふむふむ。リースよりも短い期間で借りれて、多くの車種が選べる。ただし新車ではなく中古車がメインと。シンプルに言うとレンタカーとリースの中間に位置あるニッチな領域ですが、ここにトヨタがやってきた訳です。

自動車のサブスクリプションのターゲットは誰だ?

そんなサブスクリプションサービスですが、その役割は何なのでしょう。言い換えると、誰がターゲットなのでしょう。

NORELを例に見ると、レンタカーよりも長い期間を、多くの車種で乗ることができることがポイントなのですから、「長期の出張をすることになった」とか「半年くらい転勤することになった」とか、居住エリアが比較的短い期間で変わる人でしょうか。

うーん、やはりニッチですね。なかなか大規模なマス広告でアプローチするには効率が悪そうなターゲットです。

「保有効果」の心理学

このサブスクリプションのサービスを利用した後に何が起こるかを考えたときに、ふと「保有効果」という心理学を思い出しました。この心理学は、自分が所有しているモノに高い価値を感じて、それを手放すことに抵抗を感じてしまう心理現象のこと。

保有効果とは -ビジネスのためのWeb活用術-

上記実験結果を考えると、車のサブスクリプションサービスを経験した人は、レンタカーを経験した人よりも車に対する愛着が高まるのかもしれません。

車を”ただの移動手段”と見ていて、別に新車を買わなくてもいいよ。と思っている層にはこのサブスクリプションモデルは良いのかもですね。この心理効果と合わせて、何か素敵な体験を積み重ねればなお良し。新車購入に繋がる優良な顧客を増やせるのかも。でも、車に乗ることでの素敵な体験って何なのでしょう。

自動車のサブスクリプションは今後どうなる?

さて。
自動車ばかりに目を向けず、先行しているデジタル系のサブスクリプションモデルはどのように価値を生み出しているかもちょっと考えてみました。

Amazonプライムは、最初は配送の利便性が価値でしたが、今ではAmazonビデオを始め、コンテンツを増やし続けています。映像配信のNETFLIXも自社の独自コンテンツを増やし続けています。HULUも日テレのドラマ作品を増やし続けてますね。

現在先行しているサブスクリプションサービスでは、コンテンツを増やしていくことが新規顧客の獲得、既存顧客の満足度向上に繋がっていることが分かります。

ここから考えると、自動車のサブスクリプションもコンテンツ(車種)をどんどん増やしていくのでしょうか。「速い車」を追求しても事故のリスクも高まるだけですので、どんな種類を増やすのでしょうね。

トヨタの「KINTO」はガリバー の「NOREL」とどう戦うか。

さてさて。ここで話を「トヨタ」に戻します。

この自動車のサブスクリプションモデルは、「NOREL」という先行サービスがいますが、トヨタはどうやって戦っていくのでしょうか。

ここまでの話を踏まえると、普及の際に以下3つについては欠かせないはずです。

【①個々人のニーズを知る】-ターゲットとする顧客を特定する
【②顧客と築く関係を決める】-長い付き合いを描く
【③サービスを強化しつづける】-利用価値を高め続ける

従来のような大規模なマス広告と販売店の営業力を駆使した戦い方とは違いますね。トヨタも「車」と言う製品を売るのではなく「顧客とのリレーション」を作りにくる時代がやってきたと言うことでしょう。

トヨタは今後何をしてくるでしょうか。

IOTから位置情報を取得しにくるかもしれませんし、ポケモンGOのように遠くに移動させる戦略をとるかもしれません。サブスクリプション限定車種を投入するかもしれません

まぁいずれにせよ圧倒的な資金力を持っていますから、やると決めたらあらやるリソースを駆使して仕掛けてくるのでしょう。どんな戦略をしかけてくるか楽しみです。自動車のサブスクリプションサービスの話を見て、そんなことを思うのでした。

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